
ニキビが治った後も、
「肌がデコボコしている」
「ファンデーションを塗ると凹みが目立つ」
「赤みは消えたのに跡だけ残っている」
といったお悩みを抱えている方は少なくありません。
ニキビ跡は一度できてしまうと自然に改善することが難しく、セルフケアだけでは十分な改善が期待できない場合があります。
今回はニキビ跡ができる仕組みと、当院で行っているサブシジョンについて解説します。
◎ニキビ跡にはいくつか種類がある
ニキビ跡と一言でいっても、実はさまざまな種類があります。
大きく分けると、
- 赤みが残るタイプ
- 色素沈着が残るタイプ
- クレーター状に凹むタイプ
- 盛り上がるタイプ
があります。
◎クレーター状のニキビ跡はなぜできる?
ニキビは毛穴の中で炎症が起こる病気です。
炎症が軽度であれば跡を残さず治癒しますが、炎症が強くなると皮膚の深い部分である真皮までダメージが及びます。
真皮には、
- コラーゲン
- エラスチン
など、肌のハリや弾力を保つ組織があります。
炎症によってこれらの組織が破壊されると、正常な皮膚構造が失われてしまいます。
その結果、皮膚が陥没し、クレーター状のニキビ跡として残ってしまうのです。
◎クレーターが改善しにくい理由
クレーター状のニキビ跡では、単純にコラーゲンが減っているだけではありません。
実は皮膚の深部で、
硬い瘢痕組織(傷跡の組織)が皮膚を下へ引っ張っている状態
になっていることがあります。
イメージとしては、
地面に杭が打ち込まれ、その杭に皮膚が引っ張られている状態です。
そのため、レーザーやスキンケアだけでは十分な改善が得られないことがあります。
◎サブシジョンとは?
サブシジョンとは、皮膚の下にある瘢痕組織を特殊な針で切り離す治療です。
クレーターの原因となっている癒着した組織を解除することで、皮膚を下方向へ引っ張る力を弱めます。
これにより、凹みが持ち上がりやすくなります。
ニキビ跡治療の中でも、特に癒着が強いクレーターに対して有効な治療法です。
また当院ではサブシジョン後にヒアルロン酸を併用しています。
瘢痕組織を切り離した後は、一時的に皮膚の下にスペースができます。
このスペースにヒアルロン酸を注入することで、
- 凹みを持ち上げる
- 再癒着を予防する
- 治療効果を高める
ことが期待できます。
また、ヒアルロン酸には組織修復をサポートする働きもあり、より自然な改善につながります。
◎サブシジョンが適応にならないニキビ跡
サブシジョンはすべてのニキビ跡に有効というわけではありません。
特に、皮膚が盛り上がっているタイプのニキビ跡には適応がありません。
これは肥厚性瘢痕やケロイドと呼ばれる状態で、クレーターとは原因が異なります。
盛り上がりのあるニキビ跡では、
- ステロイド注射
- 手術
などを検討する場合があります。
そのため、まずはニキビ跡の種類を正確に診断することが重要です。
◎治療後の注意事項
サブシジョン後は以下の症状がみられることがありますが時間の経過とともに改善していきます。
- 腫れ
- 赤み
- 内出血
また治療直後は一時的に凹凸が強く見えることがありますが、多くの場合は時間の経過とともに改善していきます。
施術後は医師の指示に従い、患部を強くこすったり圧迫したりしないよう注意しましょう。
☆まとめ
クレーター状のニキビ跡は、炎症によって真皮のコラーゲンが破壊されるだけでなく、皮膚の深部で瘢痕組織が癒着することで生じます。
サブシジョンは、その癒着を物理的に解除することで凹みの改善を目指す治療です。
さらにヒアルロン酸を併用することで、再癒着を防ぎながらより良い治療効果が期待できます。
一方で、皮膚が盛り上がっているタイプのニキビ跡(肥厚性瘢痕やケロイド)には適応がありません。
ニキビ跡の治療は種類によって適した治療法が異なるため、まずは正確な診断を行い、ご自身に合った治療を選択することが大切です。
統括部長 牧野莉央
