「以前よりシミが増えてきた」「ファンデーションでも隠れないシミが気になる」
このようなお悩みで来院される患者様は少なくありません。
シミにはさまざまな種類がありますが、その中でも最も一般的なのが「老人性色素斑」です。
今回は老人性色素斑ができるメカニズムと、当院で行っているQスイッチルビーレーザーによる治療についてご紹介します。
◎老人性色素斑とは?
老人性色素斑は、一般的に「シミ」と呼ばれているものです。
主な原因は紫外線です。
私たちの皮膚は紫外線を浴びると、皮膚を守るためにメラノサイト(色素細胞)がメラニン色素を作ります。
通常であれば、作られたメラニンは皮膚のターンオーバーによって排出されます。
しかし、長年にわたる紫外線の蓄積や加齢によるターンオーバーの低下によってメラニンが皮膚内に蓄積すると、シミとして残ってしまいます。
これが老人性色素斑です。
顔だけでなく、手の甲や腕など紫外線を浴びやすい部位にも多く見られます。
◎Qスイッチルビーレーザーとは?
Qスイッチルビーレーザーは、シミの原因であるメラニン色素に高い吸収率を持つ694nmの波長を利用したレーザーです。
非常に短い時間に高いエネルギーを照射することで、周囲の正常組織へのダメージを最小限に抑えながらメラニン色素のみを選択的に破壊します。
破壊されたメラニンは徐々に体内で処理され、シミが薄くなったり消失したりします。
老人性色素斑に対して高い治療効果が期待できるため、現在でもシミ治療の代表的なレーザーの一つとして広く使用されています。
〇Qスイッチルビーレーザーのメリット
① 高いシミ改善効果
老人性色素斑に対して非常に高い効果が期待できます。
病変の状態によって個人差はありますが、1回の治療で大きく改善するケースもあります。ピンポイントでシミを治療したい方に適した治療法です。
② 周囲の皮膚へのダメージが少ない
メラニン色素を選択的に破壊するため、正常な皮膚への影響を最小限に抑えながら治療が可能です。
③ 治療時間が短い
照射自体は数分程度で終了することが多いです。
※治療後の経過について
レーザー照射直後はシミの部分が白っぽく変化し、その後かさぶたのような状態になります。
通常は1〜2週間程度でかさぶたが自然に剥がれ、新しい皮膚が現れます。
その後、一時的にピンク色の状態や薄い色素沈着が生じることがありますが、多くの場合は時間の経過とともに改善していきます。
治療後は紫外線対策をしっかり行うことが非常に重要です。
- Qスイッチルビーレーザーのデメリット・注意点
・炎症後色素沈着(PIH)が起こります
これはレーザー治療による炎症に反応して、一時的にメラニンが増加する現象です。
治療が失敗したわけではなく、多くの場合は数か月から1年程度かけて徐々に改善していきます。
必要に応じて内服薬や外用薬を併用することもあります。
・すべてのシミに有効なわけではありません
肝斑の場合は症状を悪化させる可能性があります。
そのため、正確な診断を行ったうえで適切な治療法を選択することが重要です。
・再発する可能性があります
治療によってシミを除去できても、今後の紫外線曝露や加齢によって新たなシミが発生する可能性があります。
治療後も継続的な紫外線対策やスキンケアが大切です。
☆まとめ
老人性色素斑は、長年にわたる紫外線ダメージによってメラニンが蓄積することで生じる代表的なシミです。
Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素を選択的に破壊することで高い治療効果が期待できる治療法であり、多くの老人性色素斑に対して有効です。
一方で、炎症後色素沈着が起こる可能性や、シミの種類によっては適応とならない場合もあります。
当院では診察時にシミの種類を丁寧に見極め、一人ひとりの肌状態に合わせた最適な治療をご提案しております。
シミでお悩みの方は、お気軽にご相談ください!
統括部長 牧野莉央
